めまいの原因 - 感覚低下や自分が自分でないような感じ 詳細
あまり知られていませんが、体の感覚の低下は、フラフラする動揺性のめまいを起こしやすくします。
多くのストレスを長期間にわたり受けつづけていると、それに耐えきれなくなってしまいます。
そのため、そもそもストレスを感じないようにと、なるべく体の感覚を低下させようとしてしまいます。
これは、本人も知らないうちに起きてしまうことがほとんどです。
この原因となる「多くのストレス」は、大人になってからの体験の場合もありますが、幼少期の体験であることも少なくありません。
この感覚の低下は人にもよりますが、
「自分が消えて、いなくなってしまいそう」
あるいは
「自分が自分ではないような感じがする」
「自分の体が自分の体と感じられない」
「現実を生きていると感じられない」
「まるで映画やドラマ、ゲームの中で生きているような感じ」
「自分自身がまるで他人事のように思える」
また、
「おなかがすく感覚がない」
「ストレスをまったく感じない」
「食べたいものがわからない」
という方も多いです。
心理的には、「解離性障害」や「離人症」というカテゴリーに当てはまるかもしれません。
しかし、この段階はそこまで悪くなっていない状態であることも多く、症状としてフラフラする動揺性のめまいを感じる方が少なくありません。
あまりに症状がひどい方は、念のため、精神科に受診したほうがいいでしょう。
通常、人の行動には
①感じる
(おなかがすいたと感じる)
↓
②気づく
(何が食べたいのかに気づく)
↓
③感情や欲求が湧く
(野菜あるいはお肉が食べたいと欲する)
↓
④行動
(食事を作る・食べに行く)
という、「感じたことを行動に移す」という順序があります。
しかし、体の感覚低下がある方は、肝心な最初の「①感じる」ということができません。
そのため「④行動」までに至ることがありません。
結果として、行動しない人、動かない人となります。
そのため、周りにはぐうたらしている感じに見えますが、本人にしたら何か行動するエネルギーが湧かない感じがするのです。
これは体の感覚がを感じられないことが原因なのです。
例えば、「おなかがすいた」と感じれば「何かを食べたい」という欲求が湧き、食事を作ったり何かを食べに行ったりします。
あるいは、寒さや暑さを感じたら、外の温度と体内の温度が合わないことに気づき、「上着を着たい、(あるいは脱ぎたい)」と感じて、上着を着たり脱いだりします。
最初の「①感じる」ということがなければ、「②気づく」こともないし、「③感情や欲求が湧く」こともないので
「④行動」にも至りません。
つまり、自分でも何がしたいのかも分からない状態になってしまうのですね。
おなかがすいていても、「おなかがすいた」という感覚が感じられないので、自らは食べようとしません。
また、暑い寒いも感じられないので、着たい脱ぎたいという欲求も湧かずに、体が冷たくなるまで寒いことが分からなかったり、熱中症になるまで暑いことが分からなかったりします。
つまり、生物的にも人間的にも「自分が気持ちよく感じる行動」や「自分が幸せに感じるような行動」がとれなくなってしまうのです。
このような方は、自分の体の感覚が感じられないので、めまいを感じる方も多いのです。
フラフラするめまいも多いですが、ぐるぐる回る回転性のめまいを感じる方もいます。