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めまい大辞典では、目眩の原因・症状・対策などを一般の方にも分かりやすくご説明しております。

2019年4月10日

貧血によるめまいの対策

血液検査で貧血は分からない

 貧血というと「鉄分不足」が頭に浮かびますよね。そのため、病院で血液検査をして貧血になっているかを調べます。

 しかし、病院の血液検査で「貧血ではない」と言われた方でも、実は貧血の可能性があります。

 なぜなら、血液中の鉄分の量は、体全体の鉄分の量の1%しかないからです。
たった1%で他の99%の状態を知ることはできません。
この隠れ貧血がめまいの原因になっていることがあります。

 そのため、めまいがなかなか治らない方は、貧血かもしれないと思いながらこの先を読んでください。


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血液検査だけでは貧血かどうか分からない。

 では貧血の対策をお伝えしていきます。
多くの方が思う貧血の対策は、鉄分を取るということだと思います。しかし、単純に鉄分を摂れば貧血が改善されるわけではありません。

 例えば、鉄分は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄が動物性の鉄分で、植物性が非ヘム鉄になります。
鉄分の吸収率で考えると、実はヘム鉄は非ヘム鉄の10倍あります。
つまり、動物性の鉄分を摂った方が鉄分は吸収しやすいのです。

 そのため、お肉が嫌いな方でも、鉄不足の場合はレバーなどお肉で鉄分を摂ることが重要になります。
更にもっと重要なことは...?

▼ 鉄分が吸収できない状態とは...?

 鉄分は胃で消化されて小腸から吸収されます。しかし、鉄分というのはとても吸収しにくい物質です。
そのため、胃でちゃんと消化しなければなりません。もし消化できなければ、小腸で吸収することができないのです。

 実は、鉄分を胃で消化するには条件があります。それは、胃酸がph(ペーハー値)1~2の強酸性でなければならないのです。
しかし、胃がきちんと働いていないと、胃酸がきちんと出ない、あるいは胃酸のph値が高くなってしまいます。

 すると腸で吸収できませんので、いくらレバーを食べても鉄分を消化吸収することができなのです。

 また、貧血には鉄分を摂って赤血球をたくさん作る必要があるのですが、赤血球は鉄分だけで出来ているのではありません。
鉄分を消化吸収した後でも、肝臓や脾臓などが働き、最終的に赤血球になります。
そのため、胃だけでなく肝臓や脾臓など色々な臓器がきちんと働いている必要があります。

 実は、胃・肝臓・脾臓などは自律神経がコントロールしているため、自律神経の働きが乱れていると胃の働きも悪くなってしまうのです。
その結果、胃酸のph値が高くなり鉄分を消化吸収できなくなるのです。

 そのため、自律神経働きの乱れを治す必要があります。
対策方法は「自律神経失調症によるめまいの対策」をご覧ください。

▼ 鉄分と一緒に摂るとよいもの

 貧血は確かに鉄分が重要な栄養素ですが、その他にも重要な栄養素があります。

ビタミンC
鉄分の吸収にはビタミンCが必要です。
よく含まれる食べ物
フルーツ・緑黄色野菜・ジャガイモ

ビタミンB12・葉酸
赤血球の作るのに必要となります。
よく含まれる食べ物
ビタミンB12 貝類
葉酸 緑黄色野菜

タンパク質
鉄分とタンパク質が赤血球の原料です。とくに動物性が良いとされています。
よく含まれる食べ物
お肉やお魚


【全身性めまいの原因別 対策】

  1. 自律神経失調症
  2. 貧血

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